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『パンダと爆買い』第7章 より深い相互理解を目指して 外国人、外国語に慣れる 続き

第7章 より深い相互理解を目指して
      外国人、外国語に慣れる 続き

 上級編―外国語で直接情報をつかむ。SNSなどで、外国語で発信する。

 第4章感情的距離の「領土問題報道から感じたずれ」でも述べましたが、
日本では日常的に外国語で情報を仕入れる人が決して多くなく、多くが
日本語で情報を得、日本語で発信しています。そうすると、外国についても
日本語の情報を通してしか知ることができなくなる。現地の人はどう思って
いるのか、現地ではどんな報道がされているのかを知ることはとても少ない。
実際のその国と、日本でのイメージがだいぶずれてしまいます。
日本に外国人が急に増えてちょっとこわい、特に中国人はうるさいし
マナーは悪いし領土問題はあるし……となってしまうことがあるのも、そう
いった事情と無関係ではないと思います。
 では、日本人は外国語が全くできない人が多いのか、というと、決してそん
なことはありません。ただ、せっかくできるのに、実際に使うのを恐れる人は
少なくないな、といろいろな場面で思います。
 今まで留学など自分が外国語を習っていて、また、外国語を教えた経験
から、日本人にはありがちなパターンだなあ、と感じる点を書くと、
 教室ではよくでき、先生にもほめられる。テストの点数も高い。が、外では
外国語を使おうとしない。
 
このパターンの人は、完璧を目指しすぎです。外で話そうとしないのは、
相手に、あるいはその場に居合わせた友達などに、できないところを、間違っ
たところを見せたくない、恥をかきたくない、という気持ちがあるのでしょう。
 こういう人は、成績はよく、語学の検定試験の難しいレベルにも合格します。
それを自慢する割に、実際には使えない。テストの成績と運用能力が一致
しない人を何人も見、私はずっとそれが不思議でならなかったのですが、
原因はどうも勉強の仕方にあるみたいです。こういう人たちは、語学に限ら
ず、勉強が、正確に言えば試験勉強が得意なのですね。試験勉強をたくさん
することによって、合格するのです。
 試験によっては、試験勉強をたっぷりすることが必須のものも少なくない
でしょう。ただ語学のオーソドックスな検定試験は、日ごろの力で受験すべき
で、試験前は時間配分や出題の特徴を点検するだけでいいと、私は思い
ます。TOPIK(韓国語能力試験)を受けたとき、試験勉強ほぼ0で臨みました
が、6級に合格しました。それは、私がうんと頭がいいからではなく、普段
韓国の本を読んだり、韓国人と話したり、SNSでは韓国語を使って発信した
りしているからです。
 性格や適性もあるので、あまり自分のやり方を押しつけるわけにもいきま
せんが、試験の点数ばかり重視するよりも、日ごろの勉強を積み重ね、普段
から外国語を受信、発信どちらにおいても使うことが大事です。発信がしん
どければ、受信だけでも効果はあります。そしてそれは、より深い外国理解
にもつながるし、日本を見つめなおす機会にもなります。
 特に今はSNSがあるので、外国人ともつながりやすい。間違えてもいいん
です。積極的に外国語で書き込みをするなどして、運用能力を高めてほし
い。そうすることによって、その書き込みを目にする外国人のより深い日本
理解も進むでしょう。

*この文は一昨年の秋書いたものですが、このあともずっと、というかもっと
こういう不思議な場面に遭遇することが多く、ため息がでます。
なぜそうも100%正確な、ネイティブと同じ発音を目指すことばかりに執着
するのか、なぜ上級者が単語丸暗記を続けるのか、そしてなぜそれに
賛同する(媚びる?)学習者がいるのか……
だから本当の力がつかないのに。
次回(に書くかどうかまだ決めていませんが)、そのことについても書きたい
と思います。
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プロフィール

はこ

Author:はこ
2011年3月~2014年3月の3年間韓国で生活。韓国滞在中の2013年2月に「もっともっと韓国」開始、完全帰国後も大阪からしばらくの間韓国情報を中心に発信してきました。が、帰国後日本、中国語文化圏の情報が増えたこともあり、タイトルを「もっともっとアジア」にしました。より多様な内容で進めていきますので、今後ともよろしくお願いします!
拙著『不思議がいっぱい韓国』もよろしくお願いします!

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