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『パンダと爆買い』第4章 感情的距離 領土問題報道から感じたずれ

第4章 感情的距離
      領土問題報道から感じたずれ

 中国語書籍を読むようになり、私のものの見方、考え方にも大きな影響が
ありました。特に、香港の時事週刊誌『亜洲週刊』の存在は、いろいろな
意味で大きかったです。
 この雑誌を購読するようになったきっかけは、専門学校の中国語講師の
職が決まったことです。ただ語学を教えるのではなく、社会事情もより詳しく
知らなければいけない。何か時事関係の読み物を読もう。それには、香港で
出されているものがいいだろう。ということで、講師の仕事が始まる少し前の
1995年12月から読み始めました。日本では、限られた書店でしか売っていな
いので、香港から郵送してもらう定期購読にしました。以降、2011年春、家族
の転勤でソウルに引っ越すまで、15年ちょっと取り続けました。
 『亜洲週刊』では、香港のみならず、日本、韓国、台湾、シンガポール、アメ
リカそしてヨーロッパや東南アジアその他世界の様々な国や地域の記者が
記事を書いています。それだけで、中国系の人は、世界の隅々にまで存在
しているんだ、と感じました。社会問題に限らず、話題の本や作家のインタ
ビューなど、日本の報道だけ見ているのでは得られない情報も多く、貴重な
情報源ともなりました。
 購読を始めた当初は、わくわく楽しみにしていました。が、じきに、心に
重りがあるような沈んだ気持ちになる記事が続きました。それは、今も日中
間の距離を遠ざける、尖閣諸島をめぐる問題です。
 1996年の夏ごろからだったでしょうか、尖閣諸島をめぐる問題で、日本を
激しく批判する記事が目立つようになりました。そして、大きなデモが続き、
記事はますます激しさを増していきました。
 もう20年も前のことですし、あまり進んで記憶したいような出来事ではない
ので、詳細はすっかり忘れてしまいました。覚えているのは、とにかく抗議
デモがすごかったことと、尖閣諸島上陸を試みた香港の活動家の一人が、
途中で亡くなったということです。
 激しい抗議デモのきっかけは、日本の資料にも出ているのですが、
「保釣運動」です。保釣運動は、中国国内の領土である釣魚台列島(日本
では尖閣諸島)を守れ、という運動のことです。資料によると、やはり香港の
活動家が亡くなっています。
 尖閣諸島をめぐる問題の詳細は、いろいろ出ていますので、ここでは
詳しくは触れないことにします。あまり詳しくない、気の重くなる領土問題に
わざわざ触れたのは、当時関連報道を見ていて痛烈に感じたことを、どう
しても書きたかったからです。

今回は、ここまで。続きはまた次回に。
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プロフィール

はこ

Author:はこ
2011年3月~2014年3月の3年間韓国で生活。韓国滞在中の2013年2月に「もっともっと韓国」開始、完全帰国後も大阪からしばらくの間韓国情報を中心に発信してきました。が、帰国後日本、中国語文化圏の情報が増えたこともあり、タイトルを「もっともっとアジア」にしました。より多様な内容で進めていきますので、今後ともよろしくお願いします!
拙著『不思議がいっぱい韓国』もよろしくお願いします!

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