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『パンダと爆買い』第3章 社会的距離 ―おまけー においの記憶

第3章 社会的距離
      ―おまけ― においの記憶

 本章の「国際的」イメージの転換の中に、北京の留学先の教室で、他の国
の留学生の独特なにおいを感じた、と書きました。においこそ、その場にいな
ければ感じることのできない究極の現場体験でしょう。友達同士で海外旅行
や留学体験などの話になると、においの話題がよく出るのも、体験して強烈
な記憶が残っているからかもしれませんね。
 北京の留学生活でのにおいの印象は、八角とにんにく、その他中華料理
の調味料が混ざったにおいでしょうか。そして北京の冬は、石炭のにおいが
印象に残っています。今は私の留学当時とはにおいも変化しているでしょう
ね。
 留学当初は、日本とはにおいが違うなあと感じていた私も、次第に慣れて
しまったのか、そんなににおいを感じなくなりました。においが違うということ
を再び気づかされたのは、母からの指摘でした。帰国前に、本や衣類などを
船便で何箱か日本に送ったのですが、母が中国のにおいがする、と。同じ
ことは、他の留学生も言っていて、自分では自覚がないけれど、日本の家族
から、荷物も自分もにおうと言われたのだそうです。
 1年間の北京留学のとき、においという感覚の重要性に気づいたのは、北
京ではなく旅先のシルクロードでした。憧れのシルクロード。喜多郎のメロディ
ーと、夕暮れの砂漠と駱駝というロマンチックな写真。シルクロードに行く前の
私にとってはまさに、シルクロード=ロマンの世界でした。
 実際に行ってみて、景色は日本では絶対に見られないような、雄大ですば
らしいものでした。ところがそれ以上に強烈だったのは、においでした。市場
に行くと、あちこちから漂う羊肉のにおい。ロバかラバかそれとも別の種類か、
よく覚えていないのですが、馬車を引く家畜のにおい。そしてその家畜のフン
のにおい。連日炎天下での旅だったので、暑さでにおいはよけい強烈でした。
移動も、団体客用の観光バスでなく、ボロボロの路線バスや鈍行列車での移
動だったので、外を歩くときだけでなく、車内でもずっと何かにおいを嗅ぐこと
になりました。
 今でもシルクロードの美しい写真を見ると、美しさの裏にはにおいがある!
そこがどういう所かは、においも体験してこそわかる! などと思っています。
シルクロードで体験したにおいは、私にはいいにおいではなかったけれど、
においまで体験したからこそ、今でもあのときの旅の体験が愛おしいです。



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はこ

Author:はこ
2011年3月~2014年3月の3年間韓国で生活。韓国滞在中の2013年2月に「もっともっと韓国」開始、完全帰国後も大阪からしばらくの間韓国情報を中心に発信してきました。が、帰国後日本、中国語文化圏の情報が増えたこともあり、タイトルを「もっともっとアジア」にしました。より多様な内容で進めていきますので、今後ともよろしくお願いします!
拙著『不思議がいっぱい韓国』もよろしくお願いします!

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