Entries

『パンダと爆買い』第3章 社会的距離 「国際的」イメージの転換

第3章 社会的距離
      「国際的」イメージの転換

 「外国」といえば、どんな国が思い浮かぶか。専門学校で働いていたとき、
学生にアンケートをとったことがあります。10数年前のことなので、もう手元
にそのときの資料もないし、うろ覚えですが、書かれた国の名は、やはり
欧米が多かったです。アジアの国は、肌の色や食べ物など共通点もあるの
で、外国というイメージが強くないのかもしれませんが、あまり挙げられませ
んでした。
 私自身も、かつてはそうでした。中国に興味があったとはいえ、外国とか
国際という言葉から思い浮かぶのは、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス
……ところが、80年代中国に留学し、私のその外国へのイメージは、見事
に崩されました。
 まず、アフリカからの留学生が多いのにびっくり。日本で黒人というと、
アメリカ映画に出てくるアメリカの黒人を思い浮かべますが、中国の大学で
見た黒人は、多くがアフリカからでした。クラスメートには一人もいなかった
ものの、大学の敷地内、特に留学生食堂にいつもたくさんいて、注文の際
挟まれるようにして並んでいたので、印象が強いです。
 直接接したことがほとんどなく、詳しくは知らないのですが、アフリカからは
国費留学生が多く、まず中国語を学んだ後、中国各地の大学に進むのだ
そうです。理工系が多いと聞きました。今、中国がアフリカの国々に積極的
に進出しているというニュースを、日本でも目にしますが、何も今に始まった
ことではなく、私が留学していたころから、技術指導のようなことは行われて
いました。留学中、部屋にテレビがある人に時々テレビを見せてもらってい
て、ニュースでアフリカでの技術支援の様子を放送していたのを覚えていま
す。
 当時私にとってあまりなじみのなかった南アジアの人も多かったです。
パキスタン、バングラデシュ、スリランカ、ネパール。最初は顔が同じに見え
てしまって、なかなか彼らの出身国が正しく覚えられなかったけれど、慣れ
てきたら、少しずつ見分けがつくようになりました。たしかネパールの学生
たちだったか、朝の太極拳の練習に熱心に参加していたので、同じことに
取り組んでいるからか、親しみがわきました。パキスタンの留学生には、よく
食事をごちそうになりました。彼らの冷蔵庫には、大きな羊の肉の塊や鶏肉
が入っていました。一方、インド人留学生はいなかったので、そんなところに
も中国と仲のいい国悪い国というのも、感じました。
 中東からの留学生もいましたね。彼らのつけている香水のにおいが、教室
にしみついていたという記憶があるくらい、日本ではなじみのないにおいでし
た。香水のムスクと、香辛料が混ざったようなにおいといえばいいでしょうか。
今考えると、中国のにおいはもちろん、様々な国の学生のにおいが混じり
合っていました。においというのは、実際にその場に身を置かないとわかり
ませんから、貴重な文化体験です。

*今回はここまで。続きは次回に!(^^)!

スポンサーサイト

Comment

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

ご案内

プロフィール

はこ

Author:はこ
2011年3月~2014年3月の3年間韓国で生活。韓国滞在中の2013年2月に「もっともっと韓国」開始、完全帰国後も大阪からしばらくの間韓国情報を中心に発信してきました。が、帰国後日本、中国語文化圏の情報が増えたこともあり、タイトルを「もっともっとアジア」にしました。より多様な内容で進めていきますので、今後ともよろしくお願いします!
拙著『不思議がいっぱい韓国』もよろしくお願いします!

最新記事

右サイドメニュー

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR