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『本物の英語力』から学ぶこと ―発音―

新聞の本の広告欄でたまたま見かけた『本物の英語力』
(鳥飼玖美子著 講談社現代新書)。
英語教育に関する著者のインタビュー記事などを新聞で何度か見、
とても勉強になるし共感できることが多いので、これはぜひ、と思い
読みました。
期待通り、とてもいい内容でした。
英語だけでなく、諸外国語の勉強に応用できます。
読了後は、付箋だらけになってしまいました。
何回かに分けて、この本を基に外国語学習について書きたいと
思います。
(今まで書いた記事と重なる部分もあるかもしれませんがご了承ください)。

今日は、発音について。
英語はもちろん、私が勉強したことのある中国語、韓国語も、日本人
学習者から、「発音が悪いせいからか、話が通じなくて困った」
と、よく聞きます。
日本人は、外国語の発音が素質的に苦手なのでしょうか?
私は、決してそんなことはないと思っていました。

日本人は素質的に外国語の発音が苦手である―
そう思う原因を、もし日本語の発音の特徴から考えるとしたら、
ひとつは、日本語の発音の種類が少ないことにあると思います。
母語にない発音を身に着けるのは、決して容易ではありません。
また、基本母音で終わり、英語のように子音で閉じるような音の少ない
日本語。
同じ開音節の外国語だと、日本人は発音をほめられることが多いようです。
(スペイン語とかインドネシア語とか)。
英語のような閉音節言語は、やはり発音しづらいですよね。
私がいまだに英語が苦手なのも、この子音の多さがひとつの原因です。

そして、『本物の英語力』から、これだ!とわかったこと。
学校での発音指導が不十分なのだ、と。
本書24ページによると、

残念なことに、日本の学習者の多くは学校で英語の発音をきちんと習って
いません。中学という外国語学習には最適な時期に、なぜ発音の基礎を
教えないのか不思議でしたが、理由はどうやら英語教員養成にあるよう
です。現行の英語教職課程では、「英語音声学」が必修科目ではないの
です。選択科目として置いている大学もありますが、必修ではないので、
全員が履修することになりません。つまり、英語の音やリズムについて
学ばなくても中高英語教員の免許を取得できるわけで、だから学校での
発音指導が不十分なのです。


ここを読み、なるほど!と納得するとともに、大変落胆しました。
たしかに……私も大学卒業までの間に、英語の発音の仕方をきちんと教えて
もらった記憶がないです。
しかし、信じられないです。
音声学は、どの言語を教えるにせよ、必ず勉強すべき科目。
特に英語の発音は、日本語とはかなり違うので、必須なのに。
音声学は苦手意識を持つ人が多いし、難しい、面白くないというイメージが
強いので、日本語教師(や志望者)の中にも、こんなもの勉強する必要が
あるのか?と思っている人もいます。
とんでもない。
音声学は、どの言語に関わるにせよ、必要です。

25ページには、さらに信じがたいことが書かれていました。

ある中学で生徒たちに講演した際、英語の母音が日本語といかに違うか、
という話をしたところ、終わってから英語の先生が「参ったな、生徒たちには
英語も日本語も母音は同じだって言ってあるんですよ、ややこしいから」
と困っているので、驚きました。日本語と英語は発音が全く違うと知ることが、
異言語である英語学習への出発点になるはずなので、せっかくの機会を
逃してしまうのは惜しいことです。


こ、こんな先生、本当に存在するんでしょうか!?
本当に信じたくない。
そもそもこんな人がなんで、英語の先生になったのか!?
こんな先生に教えられてしまう生徒が本当に気の毒、かわいそうで
なりません。
でもある意味、日本の英語教育の惨状をあらわしていると言えるかも
知れません。
私はずっと公立校で学び、公立校に何年か勤務していたので、
英語の先生の英語レベルや語学教育、異文化理解についての認識に
唖然とした記憶がありますから。
もちろん、大変堪能な先生もいますが、残念ながら少数です。

私は英語学習で失敗し、それを中国語、韓国語を学ぶ際、教訓としました。
また、中国語、韓国語の入門では、先生に恵まれたというラッキーな面も
あります。発音について、そんな話を次回またします!(^^)!
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プロフィール

はこ

Author:はこ
2011年3月~2014年3月の3年間韓国で生活。韓国滞在中の2013年2月に「もっともっと韓国」開始、完全帰国後も大阪からしばらくの間韓国情報を中心に発信してきました。が、帰国後日本、中国語文化圏の情報が増えたこともあり、タイトルを「もっともっとアジア」にしました。より多様な内容で進めていきますので、今後ともよろしくお願いします!
拙著『不思議がいっぱい韓国』もよろしくお願いします!

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