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シネ・ヌーヴォで上映中 『老兵挽歌』

大阪・九条のシネ・ヌーヴォで上映中の『老兵挽歌』。
初日に見てきました。

「老兵」は、[抗日戦争][国共内戦][朝鮮戦争]という三つの戦いを生き抜いた
兵士たち。大陸から台湾に渡った老兵たちの記憶と想いのドキュメンタリー
です。

歴史的経緯について、映画のチラシの一部を引用します。

1949年、中国大陸での内戦に敗れた蒋介石と国民党軍、政府要人、
その家族たち約200万人が人口600万の台湾に渡ってきた。
彼らは台湾の政官界を掌中にし、それ以前から住んでいた
人々(本省人)の上に君臨した。彼らは外省人といわれた。
その200万人のうち60万人が国民党一般兵士だった。


時が流れ、この国民党兵士たちは全て退役し、「栄誉国民」=栄民と名付け
られ、数々の特典を与えられました。
そして、一般の台湾社会とは一線を画し、家族のいる者は眷村(眷は身内、
家族、親類の意味)に住み、一人の者は「栄民の家」といわれる軍の施設で
二人一部屋の集団生活をしています。
映画は、「栄民の家」にカメラが入り、老兵たちにインタビューをしてできた
ものです。

この映画を知ったのは、どこかの映画館か博物館かでチラシをもらったのが
きっかけでした。
これは見なければと思って行ったのですが、本当によかったです。

映画を見るまで、私は栄民の家の存在すら知りませんでした。
中国大陸から台湾に渡ってきた兵士たちの存在までは知っていたものの、
その人たちがどう暮らしているかなんて、ほとんど考えたこともありません
でした。
映画では、一人一人の老兵たちに丁寧にインタビューしています。
台湾に渡った経緯など共通している部分はあるものの、出身地も様々
で(四川省が多いようですが)、兵士になった経緯もそれぞれ違います。
そういうことが映画を通してわかったのも、勉強になりました。

228、国民党独裁などの印象がどうしてもあるし、老兵たちに拒否反応を
示す人もきっと少なくないでしょう。
でも、歴史はなるべく様々な角度から見たほうがいい。
特に、一人一人の生き様を通して知るのが大切だと思います。
そういう意味でも、ぜひ多くの方に見ていただきたい映画です。

初日だったので、林雅行監督の舞台挨拶がありました。
2011年の映画が今になってやっと上映されるようになったのは、
領土問題など政治問題が原因だったのだそうです。
映画上映中、数年前に撮ったのになんで今頃上映? と疑問に思い
ながら見ていたのですが、後で監督さんの話を伺ってわかりました。
ドキュメンタリーを撮るのって、本当に大変なんだなあ、と思いました。
私の周りにもドキュメンタリー映画に携わる日本、韓国の友人がいます。
彼らの苦労のことも改めて考えました。

3月18日(金)までは10:50~
3月19日(土)~25日(金)は16:50~
3月26日(土)~4月1日(金)は11:30~
という上映スケジュール。
一日一回ですが、関心のある方は、ぜひ足を運んでくださいね。
(103分)

http://cinenouveau.com/

2016年3月12日 シネ・ヌーヴォ『老兵挽歌』
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プロフィール

はこ

Author:はこ
2011年3月~2014年3月の3年間韓国で生活。韓国滞在中の2013年2月に「もっともっと韓国」開始、完全帰国後も大阪からしばらくの間韓国情報を中心に発信してきました。が、帰国後日本、中国語文化圏の情報が増えたこともあり、タイトルを「もっともっとアジア」にしました。より多様な内容で進めていきますので、今後ともよろしくお願いします!
拙著『不思議がいっぱい韓国』もよろしくお願いします!

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