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福岡アジア美術館『日韓近代美術家のまなざし 「朝鮮」で描く』 行ってきました!

以前ブログ記事で紹介した福岡アジア美術館
『日韓近代美術家のまなざし
「朝鮮」で描く』展
先週末、行ってきました!
展示は、明日2月2日まで。本当にギリギリ間に合いました。
交通費節約のため、大阪~福岡こだま往復オトクきっぷを利用。
片道約4時間半と時間がかかってしまいましたが、往復バスよりは楽だし、
座席も広々、空いていたので、ゆったり読書ができました。
いろいろ大阪でやることがあり、一泊二日で戻ってきましたが、本当に
見応えがあり、行った甲斐のある展覧会でした。

2016年1月29日 福岡アジア美術館

この美術展で私には、大好きな金煥基(キム・ファンギ)の絵と日本で初めて
会える、という大きな楽しみがありました。
願いが叶い、本当にうれしかったですね。
また、金煥基同様、韓国で美術館に通っていて好きになった張旭鎮
(チャン・ウクチン)の絵も見ることができました。
ただ絵が気に入ったという程度で、この画家の人生までは知らず、
日本との関わりがあったということも、今回の展示で初めて知りました。
韓国で買った美術家紹介の本に張旭鎮も出ているので、読み始めました。

韓国の美術家はもちろんですが、今回は朝鮮半島と関わりのある
日本人の美術家の作品を見ることができたのが、大きな収穫です。
藤田嗣治、山口蓬春などなじみのある名前の人々の作品は、
朝鮮半島を描いたものという点で私にはとても新鮮でした。
が、恥ずかしながら、名前すら知らなかった美術家がたくさんいて、
今回それが大変勉強になりました。

最も印象に残ったのは、朝鮮半島に長く暮らした加藤松林人(かとう 
しょうりんじん)です。
館内の解説によると、スケッチ旅行などで朝鮮半島を訪れた美術家が
描いた作品は、頭に籠を載せる女性のように物珍しく感じられる人や
風景などが多いが、長く暮らした美術家が描いたものは、短期間滞在の
日本人とはまた違っていたのだそうです。
加藤松林人の作品の中に、인왕산(仁旺山)を描いたものがあり、しばし
見入ってしまいました。
私がソウルで住んでいたマンションからこの山は近く、私にとっては
ただの「美しい景色」にとどまらず、心の支えと言うか心の友、という存在に
までなっていたからです。
私のソウル滞在はたった3年間でしたが、山や街並みに愛情がわくという
感情は、時代を超えるのだなあと思いました。

韓国に住んでいたとき、日韓の歴史は芸術方面からもっと知られなければ
いけない、と痛感しました。
日本での韓国関連の報道には、こういった側面からアプローチしたものが
あまりにも少なすぎます。
韓国では、歴史とからめて芸術家について取りあげた韓国紙の記事をよく
見かけました。
植民地時代におけるアイデンティティ、社会運動……芸術は芸術の話題に
終始するのではなく、実にいろんなこととつながっているからです。
日本の紙面で、戦争関連で韓国に対し理解を示す記事を書いたとしても、
文化芸術教育等多様な面からの土台なしに、一般の読者から共感を得る
のはなかなかむずかしいと思います。
逆にいうと、こういう側面からもっと知られるようになれば、理解も少し進む
のでは、と希望がもてます。

私、この展覧会は福岡のみの開催だと思っていました。
が、図録を見て、巡回展であり、福岡が最後の開催地だということを知り
ました。
関東では神奈川県で開かれていたのですね。
残念なことに、なぜか関西では開催されませんでした。
朝鮮半島ともつながりのある関西で、なぜ開催されなかったのでしょう?
なにか事情があったのでしょうか。
でも、今回のような展示の試みは、これから発展すると信じています。
いつか関西でも開催されますように。

本展の図録は、ただ作品を鑑賞するだけでなく、資料としても大変価値が
あります。
今後、この図録をヒントにいろいろ知ることができれば、と思います。

2016年2月1日撮影 「日韓近代美術家のまなざし」図録
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プロフィール

はこ

Author:はこ
2011年3月~2014年3月の3年間韓国で生活。韓国滞在中の2013年2月に「もっともっと韓国」開始、完全帰国後も大阪からしばらくの間韓国情報を中心に発信してきました。が、帰国後日本、中国語文化圏の情報が増えたこともあり、タイトルを「もっともっとアジア」にしました。より多様な内容で進めていきますので、今後ともよろしくお願いします!
拙著『不思議がいっぱい韓国』もよろしくお願いします!

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