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印象に残る言葉―「美しい執念を持て」

朝日新聞beの「逆風満帆」。
最近の連載は、作家・森村誠一氏でした。
ずっと興味深く読みましたが、中でも5月30日「下」の最後の部分がとても印象的
だったので、一部を引用し紹介します。

 先月11日、森村は推理作家の故・山村
正夫が開いた小説講座で壇上に立った。
森村との付き合いが長いフリー編集者の
折笠由美子は、そのとき森村が「美
しい執念を持て」と説いたことが印象に
残っている。「挫折しそうになったとき
に、もう一度頑張れ、しかし精神は清く
あらねばならないということだと思いま
す。見た感じは穏やかだけど、曲げない
ところは曲げない人です」

「美しい執念」
なんと素晴らしい言葉ではないでしょうか。
シンプルだけど、なかなか簡単には出てこない。
森村氏の著書は『悪魔の飽食』を読んだだけなので、それだけでこのように言う
のはずうずうしいのですが、森村氏の今までの体験や想い、努力その他いろいろ
なものが、この言葉に集約されているように感じました。
努力しているのになかなか思うようにいかない、自分自身は頑張っているのに
周囲の人に翻弄される……
悔しいこと、挫折感を味わうこと、生きていたらどうしても遭遇してしまう。
そんなときは、この言葉をかみしめて頑張ろう、そう思いました。

ここ数年間、個人的にはいろいろしんどいことがありました。
もちろん、私だけでなく、誰でも大変なことは抱えていると思いますが……
押し潰されそうに何度もなったけど、何とか乗り切ってきました。
ひとつ大きな山を乗り越えたな、と感じたときに心に浮かんだのが、自分を動かして
きたのは「意地と執念」という言葉だ、ということなんです。
ネット上に詳しくは書けないけど、相手を関係機関に訴えたいほど憤りを感じる
出来事も複数ありました。
が、そのとき、この怒りのエネルギーは、相手にリベンジするために使うのでは
なく、自分を向上させ、周りも巻き込んでいい方向に行くために使おう、と
心の中で誓ったのです。
その気持ちが間違いではなかったことを、この「美しい執念」という言葉に出合って
確認できました。
私の執念が「美しい」ものだったかどうだったかわかりませんが(^_^;)

森村誠一氏の731部隊に焦点を当てた『悪魔の飽食』。
だいぶ前に読んだのですが、どこにしまったかもわからなくなっていて、
この記事をきっかけに、家の本棚から見つけ出しました。
読むのがつらくてつらくて、でも最後まで読まなければ、と何とか読んだ本。
終章の何ヶ所かに線を引き、いろいろ書き込みがしてありました。
やはり、とても印象の強い本だったのだ、と思い出しました。

以前勤めていた専門学校に通っていた、ある中国人の生徒。
彼のおじさんは731部隊に送られそうになったことがあったそうです。
このことを教室で日本人生徒に囲まれた中で発するのは、きっと勇気が要った
でしょう。
聞いていた日本人生徒の心の片隅にでも、彼の言葉が残っていることを
祈ります。

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プロフィール

はこ

Author:はこ
2011年3月~2014年3月の3年間韓国で生活。韓国滞在中の2013年2月に「もっともっと韓国」開始、完全帰国後も大阪からしばらくの間韓国情報を中心に発信してきました。が、帰国後日本、中国語文化圏の情報が増えたこともあり、タイトルを「もっともっとアジア」にしました。より多様な内容で進めていきますので、今後ともよろしくお願いします!
拙著『不思議がいっぱい韓国』もよろしくお願いします!

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