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中国吉林の思い出 ー朝鮮族の家を訪れてー

先週8月30日金曜日、韓国の朝鮮族について書きました。
朝鮮族の多い中国吉林省。
1986年2月の旧正月、北京に留学中だった私は、吉林市を訪れました。
もうだいぶ前の話ですが、当時印象的だったことを、思い出しながら書きたいと
思います。

留学前から文通していた中国の友人がいました。
彼女は朝鮮族。
私の留学時、彼女は河北省の大学に在学中で、そこには何度か遊びに行きましたが、
実家に行ったことはありませんでした。
ちょうど旧正月で里帰りするし、ぜひ吉林へ遊びに来てと言われ、一人汽車に乗り
行ってみました。

多民族国家とはいえ、漢族が圧倒的多数を占める中国。
少数民族である朝鮮族の多い吉林の旅は、いつも目にする中国とはちょっと違う
ものでした。
特に印象的だったのは、「言葉」「食べ物」「住居」です。

ー言葉ー
北京で吉林行の汽車に乗ったとたん聞こえてきた朝鮮語。
直接耳にするのは初めてでした。
ずっと中国語ばかり聞いてきたので、とても新鮮だったし、驚きましたね。
中国は多民族なんだ、と感じた瞬間でした。
(これと同様の体験は、夏に北京から新疆のウルムチまで汽車で行くときも
しました。)
吉林では、友人と家族や親戚の会話は朝鮮語。
高齢者の中には、中国語が全くわからない人もいる、と聞きました。
あれからだいぶ経ったので、今はそういう人はほとんどいないかもしれません。

ー食べ物ー
食べ物の思い出のひとつは、キムチ。
日本で大学に入るまでキムチの存在すら知らなかった私。
大学の合宿で初めて見たのですが、そのときはにおいにびっくりして、
箸をつけることができませんでした。
そのキムチを、吉林で初めて食べました。
おいしかった!
友人の親戚の家を何軒か訪れ、その度に自家製キムチをいただいたのです。
同じ親戚同士でも、家ごとにキムチの味が違って面白かったですね。
白いご飯も、印象深かったです。
一年間の留学で、一番おいしかったご飯が、吉林でいただいたご飯でした。
北京の留学生食堂のご飯は、ポソポソしていて、石が入っていることもあって。
中国の北方の主食は、お米じゃないですものね。
南方はお米だけど、日本人が通常食べるお米とは違う。
今韓国に暮らしていても、一番ありがたいのがお米がおいしいことです。

ー住居ー
靴のまま室内に入るのは、日本人には違和感があります。
中国は、靴のまま入りますから、なかなか慣れませんでした。
留学生寮では、せめてと思い、室内用のサンダルを履いてましたが、
なんだか落ち着かず。
吉林では、中国に来て初めて、靴を脱いで上がりました。
たしか、ちゃぶ台みたいなものもあったように記憶しています。
テーブルとイスでなく、床に座ってご飯をいただくのは実に久しぶりでした。
とてもほっとしたのを覚えています。
そして、オンドルも初めて経験しました。
留学生寮はとても寒かったので、暖かくてありがたかったです。
が、じきにあつくなって、眠れなくなってしまいました。


友人のお父さんは、旧満州の時代に日本の教育を受けました。
「朝鮮語を使ったら日本人にたたかれた」と。
それまでそんなこと聞いたことがなかったので、ショックでした。
でもお父さんは、私を責めようとして言ったのではなく、ただ子どものときの
記憶を話してくれたのでした。
話の中に、ところどころ日本語が混ざっていましたが、あれは意図的にではなく、
無意識にそうなったんでしょうね。
私が失礼するとき、「留学生はお金がないだろうから」と、おこづかいまで
持たせてくれたお父さん。
泣きながら見送ってくれたお母さん。
友人とは、残念ながら音信不通になってしまいましたが、今も温かい気持ちで
迎えてくれた朝鮮族の人たちのことが忘れられません。

いつかまた、吉林を訪れたいです。
ずいぶん変わっているだろうなあ。
写真は、86年当時吉林市で撮ったものをデジカメで撮って載せたものです。
たまたまソウルに持ってきていました。

1986年2月 吉林1 1986年2月 吉林2






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プロフィール

はこ

Author:はこ
2011年3月~2014年3月の3年間韓国で生活。韓国滞在中の2013年2月に「もっともっと韓国」開始、完全帰国後も大阪からしばらくの間韓国情報を中心に発信してきました。が、帰国後日本、中国語文化圏の情報が増えたこともあり、タイトルを「もっともっとアジア」にしました。より多様な内容で進めていきますので、今後ともよろしくお願いします!
拙著『不思議がいっぱい韓国』もよろしくお願いします!

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