Entries

ソウルで働く朝鮮族

一昨日の韓国紙・ハンギョレによると、ソウルで働く外国人は約15万人。
5年の間に、1.4倍増えました。
しかし、外国人といっても、約87%を占める13万人が、「韓国系中国人」。
「中国同胞」ともいいますが、朝鮮族のことです。
圧倒的多数の朝鮮族に続くのは、約2.8%を占めるアメリカ人で、4,161人。

ソウルで働く外国人の主な業種は、
宿泊施設、飲食店 25.5%
建設業 16.4%
製造業 13.3%
教育、サービス業 11.9%
卸、小売業 7.2%
となっています。


今日は、大多数を占める朝鮮族の状況について、上記のハンギョレの記事と、
今月1日の東亜日報の記事「中国同胞の涙」をもとに紹介したいと思います。

1992年の韓中修交後、朝鮮族が韓国に、堰を切ったようになだれ込んで来ました。
彼らの職場は、建設現場、工場、食堂、介護施設、農場、漁場、廃棄物処理場……
家政婦なども多く、韓国で、住み込みで働く家政婦やベビーシッターは、3万人にのぼる
ともいわれています。

先月、ソウルの上水道工事現場、橋梁工事現場で事故が起き、それぞれ朝鮮族の労働者
3人、2人が亡くなりました。
ちょっと前になりますが、2008年、京畿道利川の冷凍倉庫建設現場で火事が発生し、
40人が亡くなった事故では、朝鮮族の労働者12人が犠牲になりました。
この火災事故は、日本でも結構大きく報道されたように記憶していますので、
思い出した人もいるのではないでしょうか。

韓国では、どこかの工事現場で事故が起きるたび、死傷者の中に朝鮮族が
必ずといっていいほど含まれているように感じます。
それは、韓国で働く朝鮮族男性の56%が肉体労働に従事している
ということからもうかがえます。

もちろん、肉体労働などきつい、危険な仕事をしている朝鮮族ばかりでは
ありません。
が、ソウルに住んでいて、上述の工事現場の事故のニュースでもそうですし、
食堂でも明らかに韓国育ちの韓国人とは違う顔立ち、服装の人たちが働く
姿を見かけることが多いです。
私が「掃除がタイヘン」といえば、韓国人の友人たちは口をそろえるように、
「朝鮮族の家政婦を雇えばいいじゃない、安いわよ」と言います。
安価な労働力というイメージが、ちょっとお金持ちの韓国人女性の間にも
あるんですね。

韓国と経済格差のある国から出稼ぎに来ている、完全な外国人労働者ではなく、
「同胞」なのになぜこんなに大変な思いを?
と私は理解できなかったのですが、原因はビザにもあるようです。
東亜日報の記事によれば、日本やアメリカの同胞が比較的容易に「在外同胞」
ビザを取得できるのと違い、中国の朝鮮族は、この在外同胞ビザを取るのが
難しいのだそうです。
記事によると、このビザを朝鮮族が取得するためには、法人代表になるか、
売上が10万ドルをこえる個人事業者でなければならないとか。
そんなの、ムリですよ……
ロシア、東欧の同胞にとっても、このビザの取得は困難だそうで、彼らにとって
在外同胞ビザは、「그림의 떡(絵にかいた餅)」だと記事に書かれていました。


ところで、以前日本の公立校で働いていたとき、同僚に朝鮮族の先生が何人か
いました。教え子にも数名いました。
ですから、私にとっては「同士」みたいな部分もあります。
また、朝鮮族といえば、80年代に中国留学していたときに吉林省を訪れ、
とても印象深い思い出があります。
そんな話も、思い出しながら今度したいと思います。
スポンサーサイト

Comment

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

ご案内

プロフィール

はこ

Author:はこ
2011年3月~2014年3月の3年間韓国で生活。韓国滞在中の2013年2月に「もっともっと韓国」開始、完全帰国後も大阪からしばらくの間韓国情報を中心に発信してきました。が、帰国後日本、中国語文化圏の情報が増えたこともあり、タイトルを「もっともっとアジア」にしました。より多様な内容で進めていきますので、今後ともよろしくお願いします!
拙著『不思議がいっぱい韓国』もよろしくお願いします!

最新記事

右サイドメニュー

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR