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全羅南道の旅6(後編) 4日間で2度の「三合」

前回紹介したように、全羅南道長興(チャンフン)での美味しい韓牛料理は、
韓牛とたいらぎ(平貝)と椎茸という、3つの異なる食材を組み合わせて
食べる「三合」(삼합 サムハプ またはサマプ)という食べ方をしました。
この「三合」、代表的なものは、エイとキムチと蒸し豚の組み合わせです。

写真は、1日目に入った木浦の慕情名家(モジョンミョンガ)にて。

2018年7月1日 エイの三合

エイといえば、全羅南道ですが、韓国の食に興味のある人なら、全羅
南道でなくても、この料理は食べたことがあるかと思います。
私も、ソウルで韓国人にすすめられて食べました。
ところが……あまりにも強烈なアンモニア\(◎o◎)/!
なので、それ以来縁遠くなってしまいました。
今回も、再度チャレンジすればよかったのですが、そこまでできなかった
ので、写真だけ(^_^;)
(食べた他の人からは、そんなにアンモニアがきつくなかったよ、とのこと
でした)。

韓国では、料理とお酒の相性も含め、食材の組み合わせにこだわるなあと
感じるのですが、この三合は特に気になり、韓国語で検索してみました。
いろいろ出てきたのですが、2017年2月17日の中央日報の記事をもとに、
三合について書きたいと思います。

上述したように、三合の代表的なものは、エイとキムチと蒸し豚。
これ以外にも、全国各地に他の組み合わせもあるそうです。
ここでは省きますが、タコと何かの組み合わせとか、3種類の異なる食材を
組み合わせて食べる料理がいくつも紹介されていました。
それぞれ異なる食材を一緒に食べることにより、新しい味を創り出すのだ
とか。
たしかに、今回食べた韓牛とたいらぎと椎茸の三合も、韓牛単独で食べる
のとはまた別な味わいがありました。

2018年7月3日 韓牛の三合

長興で食べたこの三合は、「長興韓牛三合」と呼ばれています。
お店の入口にある看板に、健康食で、これを食べれば若返る! 
長生きできる!と書かれていた長興韓牛三合、歴史的にはまだそんなに
長くないそうです。
一方、長興は昔から韓牛で有名で、記事によると、長興郡の人口より、
飼育されている牛のほうが、数が多いとのこと。
また記事によると、椎茸は、全国生産量の約18%を長興産が占め、
たいらぎは、1970~80年代、日本に高値で輸出していた高級貝だった
のだそうです。
長興韓牛三合は、この地域の特産物をうまく合わせて創り出されたのです
ね。

韓国で買った『手帳』シリーズも見てみたところ、椎茸やたいらぎの話が出て
いたので、ちょっと紹介しますね。

椎茸は昔から、食用されるとともに、薬用としてよく使われていた。
椎茸についての記録は、『三国史記』に初登場。
朝鮮時代の許浚(ホ・ジュン)の『東医宝鑑』にも、その薬用法が書かれて
いる。
(『三国史記』は、高麗時代に書かれた、三国時代~統一新羅末期までを
対象とする紀伝体の歴史書で、朝鮮半島に現存する最古の歴史書)。

韓国に住んでいたとき、食材を手に入れる上で助かったのは、キノコ類が
豊富だったことです。
椎茸は、生のも干し椎茸も容易に手に入ったので、本当に有難かった
です。

またたいらぎについては、毎年5月に長興でたいらぎ祭が開かれるとのこと、
機会があれば行ってみたいですね!(^^)!

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全羅南道の旅6(前編) 長興(チャンフン)で絶品韓牛

全羅南道の旅、3日目の昼は、長興(チャンフン)で絶品韓牛をいただき
ました(^◇^)
今回の旅の食べものは、海産物が中心です。
私は肉も魚も好きですが、連日お肉というのは苦手。
続くなら、魚のほうが体が楽ですね。
でも今回のように、海産物中心だけどお肉も、というのは、肉も魚も美味しく
味わえるので、とてもいいなと思いました。

2018年7月3日 長興の三合

お肉、美味しそうでしょう~
脂っぽくもパサパサでもなく、ほどよい甘みとほどよいやわらかさ。
かめばかむほど深い味が出てきました。

韓国の牛肉といえば……
今までもブログに書きましたが、ソウルに住んでいたとき、訪韓者からの
食べたいものリクエストが、牛の焼き肉だったんですよね。
やっぱりそういうイメージなんでしょうね。
でも私は住んでいたとき、韓牛は高い割にうんと美味しいという印象がなく、
韓国でお肉を食べるなら、牛より豚肉や鶏肉がいいよ、と言っていました。
牛肉は、日本で食べたほうが安くて美味しいし。
それでも牛の焼き肉が食べたいというリクエストにこたえ、何とかお店を
探して行きましたが、そこまでしてもねえ、という気持ちが常にありました。

今回、そんな私の今までの気持ちが覆りました!
韓牛、美味しい~!
そして、今回食べた牛肉は、韓国で今まで食べた中で一番美味しかった
です。

2018年7月3日 長興の三合 調理前の食卓

もう調理前から、美味しそうなお肉を見て期待値が上がりましたが、本当に
美味でした。
そして今回、牛肉の食べ方で面白そう、どんな味だろう、と期待していたのが、
三合(サムハプ またはサマプ)という食べ方でした。
上の写真にも、椎茸が写っていますが、牛肉、たいらぎ(平貝)、椎茸の3つを
組み合わせて食べるのです。

入ったお店 만나숯불갈비(マンナスップルカルビ) の店の前に、それぞれ
の効能について書かれていました。
それをちょっと紹介しますね。

韓牛の効能
脾胃を丈夫にし、血行をよくし、筋肉や骨を強くし、
喉の渇きを止め、むくみを取り除く。
病み上がりの体にいい。
吐き気、下痢を止める。

たいらぎの効能
高タンパク、低カロリー。
ダイエット効果があり、高脂血症に効く。
また、無機質、ビタミン、タウリンを多く含み、
肝機能改善を助け、疲労回復によく、目にもいい。

椎茸の効能
椎茸のビタミンDは、カルシウムの吸収を助け、
骨や歯を強くする。
抗がん作用があり、腸の動きを活発にし、
便秘改善に効果的。


さてこの「三合」ですが、私は全羅道の名物・エイを、キムチや蒸し豚と
一緒に食べる食べ方のほうのイメージが強かったです。
三合に限らず、韓国では、このように食べ合わせへのこだわりがある
なあと感じています。
次回、この辺についてもうちょっと話を続けますね!(^^)!

お店には、チ・ソンの写真とサインもありました↓

2018年7月3日 長興の三合 チソンの写真とサイン

全羅南道の旅5 莞島(ワンド)でアワビづくしの夜

美味しいもの満載の、全羅南道の旅。
2日目の昼は、前回、前々回アップしたナクチで、夜は、莞島(ワンド)で
アワビづくしでした!

↓お店の水槽のアワビ

2018年7月2日 莞島 水槽のアワビ

↓入ったのは、このお店です(^^)

2018年7月2日 莞島 アワビの店

アワビ大好きですが、高級貝ですし、日本ではほとんど食べたことがなく、
韓国旅行のときの楽しみのひとつです。
もちろん、韓国でも気軽に注文できるものではないですが、手の届かない
値ではないので、アワビで特に有名な済州島や慶尚南道の統営では、
アワビのお粥を味わいました。

そのアワビを、今回の旅でも味わえるとあって、渡航前からかなり楽しみに
していました。
アワビづくしのコースでは、刺身、焼アワビなど、アワビ料理が次々と運ばれ
てきました。
今回の旅では、食事の度にそうなのですが、食卓は美味しそうな料理で
ぎっしり埋めつくされます。
アワビ以外にも、美味しいものがいっぱい!
とても全部は食べきれないので、とにかくアワビ優先でいただきました。

↓アワビの刺身

2018年7月2日 アワビの刺身

なんともいえない食感と、うまみ!

刺身とアワビ粥は何度か食べたことがありますが、今回初めて、
焼アワビをいただきました。
たしか時代劇に出てきたことがあって、食べてみたいなあと思っていた
ので、今回実現してうれしかったです。

2018年7月2日 焼アワビ1 2018年7月2日 焼アワビ2

アワビは大好きだけど、アワビの栄養についてはほとんど知らなかった私。
何回か取り上げている韓国の『海産物手帳』を参考に、アワビの栄養などに
ついて紹介します。

アワビは、韓国の海岸沿いに分布するが、特に済州島、統営は有名である。
高タンパク、低脂肪。
必須アミノ酸、ビタミンが豊富で、滋養強壮にいい。
グルタミン酸や、アデニンのような核酸を含むためうまみがあり、またこれに
タウリンやグリコーゲンが加わり、より濃い味となる。
カルシウムやリンなどの無機質も豊富で、骨粗鬆症予防になる。
食べ方としては、コリコリとした食感を味わいたいときは刺身、アワビのうま
みをより味わいたいときは、お粥にするとよい。


ああまた食べたいですねえ(^◇^)

そうそう、
日本で美味しい韓国のアワビ粥が食べたくなったら、
大阪のコリアタウンの福一
がおすすめです。

全羅南道の美味しいもの、まだまだ続きます!(^^)!

全羅南道の旅4(後編) ナクチとムノ

帰国してからもよく頭に浮かぶ、前回紹介したナクチ(낙지)。
このナクチ、10数年前韓国に行き始めたとき、これって日本語でいうタコ
みたいだけど、ちょっと違うし、何だろう?と不思議に思っていました。
家族がいうには、日本人が思い浮かべるタコは、ナクチじゃなくて、ムノ
(문어)だ、と。

韓国語になじむようになってからは、日本語を介さず、ナクチはナクチ、
ムノはムノ、と認識していました。
が、今回ブログで紹介するにあたり、日本語でなんというか調べてみた
ところ、前回書いたように、ナクチは手長ダコなんですね。
日本ではちょっとなじみがないですが……
『からだにおいしい魚の便利帳』のタコのページを見たら、手長ダコが紹介
されていて、
「韓流ブームで一躍有名に」
という見出しがついていました。
なるほど!

ナクチとムノの違い、韓国ではどんなふうに書かれているんだろう、とちょっと
検索してみたところ、面白い話が載っていました。
ナクチはムノより小さいので、ムノの子どもだ、と思っている子どもがいると。
そうですよね、子どもはそう思うかも((^∀^*))
さらに小さいタコ・주꾸미(チュクミ)は、ムノの赤ちゃん!?

以下、韓国の本『飲食江山』『海産物手帳』などを参考に、ムノについて―
ムノは、東海岸側の名物。
漢字で書くと、「文魚」。
両班(ヤンバン)にも好まれてきて、祖先を祭る祭祀(チェサ)にも使われ
ます。
ムノが獲れる海岸側はもちろんですが、海沿いでない慶尚北道の安東
(アンドン)、榮州(ヨンジュ)など、両班文化が栄えた内陸の町で特に好まれ
消費されるそうです。

ムノは、軟体動物の中で、脳の構造が最も複雑で、頭がいいのだそう。
といっても、ムノ(文魚)の語源は、文化や文学に由来するものではない
そうです。
長くなるので簡単にしますが、大きい頭を意味する言葉から来ているよう
ですよ。
それにしても、文という字が使われるなんて、なかなか優雅?なんですね。
その姿とちょっと結びつかないです(^_^;)

ところで、ムノにせよナクチにせよ、日本も韓国もタコをよく食べる文化なので、
ありがたいですね。
韓国の本でも触れていたのですが、『からだにおいしい魚の便利帳』にも、
タコを食べる国は少ない、と。
악마의 고기(devil fish)\(◎o◎)/!
まあ、形状からして、そう見えるかもしれませんけど、
おいしいのに、もったいない!

私は、魚とコチュジャンの組み合わせは特別好きじゃなく、特にお刺身は
醤油とわさびがいいです。
が、タコは、コチュジャン(チョ(醋)コチュジャン)との
組み合わせが好きです。
書いているうちに、ナクチもムノも、食べたくなってきました!(^^)!

写真は、前回紹介したお店・トクチョンナクチマダンにて。

2018年7月2日 トクチョンナクチマダン 水槽のナクチ

全羅南道の旅4(前編) タコがまるまる~カルラクタン(갈낙탕)

全羅南道の旅、2日目の昼食は、タコがまるまる入ったカルラクタン(갈낙탕)!

2018年7月2日 カルラクタン

「カル」はカルビ(갈비)のカル、「ラク」はナクチ(낙지 手長ダコ)の「ナク」。
(発音が「ナ」から「ラ」に変わるのは、「ナク」の前にあるパッチム「ㄹ」の影響
です)。

渡航前、日程表に書かれていたメニューを見、これ何だろう?と思いました。
タコ通りにある店……ということで、どうもナクチが入っているよう。
ナクチなら、ナクチポックム(ナクチの炒め物)を何度か食べているのでなじみ
はあるけど、カルラクタンは、初耳……
一体どんな料理なんだろう?
と、ワクワクドキドキ、期待して行きました。

店は、全羅南道の霊岩(ヨンアム)、犢川(トクチョン)というところにあります。
まさにタコ通り、ナクチ料理の店がずらっと並んでいました。
私たちが入ったのは、독천낙지마당(トクチョンナクチマダン)という店です。

2018年7月2日 カルラクタンの店

韓国を訪れる度に思うのは、食堂の看板に、食べられちゃう生き物が
ニコッと笑っている絵が多いなあ~ということ。
店の看板に、ニワトリがニコニコ出前を頼む電話をかけている姿が描かれて
いるとか(゚∀゚)

それはさておき、気になるのは「カル」の部分。
渡航前は、カルビが入っているとは、ちょっと想像できませんでした。
日本では、こういう組み合わせって、ちょっと思いつきません。
が、現地に行ってみてから、もしや……と思ったら、やはり牛肉が入って
いました。
最初に載せた写真にも、お肉が写っています。

後でふと思い出したのが、以前ソウルで食べた、カルビとアワビの入った
スープ。
韓国では、こうして肉と海産物を組み合わせて、ひとつの料理にするんです
ね。
これはとても興味深いなあと思います。

そして、これも韓国らしいなあ、と思ったのが、
ナクチをハサミでチョキチョキ切って食べること。

2018年7月2日 カルラクタンのパンチャン、ハサミ

↑カルラクタンが来る前の写真。
冷麺なんかでもよく見る光景ですが、こうしてハサミが用意されています。
実は私は、ハサミで切るのが苦手。
麺類はまだいいんですが、肉や魚は、おっかなびっくり。
特に、今回のようにタコまるまるだと、切りにくいです。
お店の人に、下手ねえ~という感じで見られてしまいました(^_^;)

さてこのナクチ、どんなものなんだろう、と、以前韓国で買った『海産物手帳』
で調べてみました。
栄養価については、下のように書かれていました。

タンパク質はもちろん、リン、鉄分、カルシウムなどの無機質が豊富なナクチ
は、暑い夏を元気に乗り切るために最適である。
特にナクチには、高麗人参1本に匹敵する量のタウリンが含まれており、
視力回復や疲労回復に効果がある。
また、低脂肪で、不飽和脂肪酸も多く、栄養的にも優れている。


ナクチを食べれば、夏バテしらずということでしょうか。
韓国に住んでいたときは、よく知らずに食べていました(^_^;)
もっと食べておけばよかった!

カルラクタン、とっても美味しかったですよ!
ナクチとカルビの味がよく調和して。
これにかぎらず、今回全羅南道で食べたものは、いずれも味が濃くなく、
お肉や海産物が本来持っている味がうまくいかされていました。
調味料をやたらに使うのって、本来の食材の持つ味があまりよくない場合
ですものね。
全羅道の食が美味しい理由を、実感しました。

ところで最初に書いたように、ナクチは、日本語では手長ダコ。
日本でいうタコは、韓国語でいうと、「문어」(ムノ)ですね。
せっかくタコの話が出てきたので、タコについてもう少し続けます!(^^)!


ご案内

プロフィール

はこ

Author:はこ
2011年3月~2014年3月の3年間韓国で生活。韓国滞在中の2013年2月に「もっともっと韓国」開始、完全帰国後も大阪からしばらくの間韓国情報を中心に発信してきました。が、帰国後日本、中国語文化圏の情報が増えたこともあり、タイトルを「もっともっとアジア」にしました。より多様な内容で進めていきますので、今後ともよろしくお願いします!
拙著『不思議がいっぱい韓国』もよろしくお願いします!

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